岩佐歩夢は将来のF1ドライバー?海外での評価は?

F1

みなさんこんにちは!

スポダネです!

今回は、モータースポーツの話題です。2023年3月にモータースポーツの最高峰であるF1が開幕しましたが、現在そのF1のすぐ下のカテゴリーとなるFIA フォーミュラ2選手権(以下F2)に出場しているレーシングドライバー、岩佐歩夢選手を取り上げてみました。

岩佐選手はF2参戦2年目を迎えていますが、第3戦オーストラリアGPが終了した時点でドライバーズランキングトップに位置しています。※第4戦アゼルバイジャン終了時では3位に後退

 

シーズン中に日本人ドライバーがトップに立ったの

は岩佐選手が初めてなんです!

 

凄いじゃん!岩佐選手ってどんな人なんだろ?

 

今回は岩佐選手のプロフィールやF1昇格の可能性、海外での評価などについてまとめてみました。

 

岩佐歩夢wikiプロフィール

 

始めに岩佐歩夢選手のプロフィールや生い立ちについてまとめてみました。

 

本名 岩佐歩夢(あゆむ)
国籍・出身 日本 大阪府
生年月日 2001年9月22日
2019年 鈴鹿サーキットレーシングスクールスカラシップ獲得
2020年 ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)育成メンバー
選手権タイトル フランスF4選手権 F3アジアルーキーカップ

 

生い立ちから現在まで

 

両親がシビックレースなどの国内レースに参戦していた影響から、岩佐選手自身も幼い頃からカーレースに興味を持ち、カートを乗り始めたそうです。

 

2017年には「鈴鹿選手権シリーズ カートレース Parilla X30クラス」でシリーズチャンピオンにもなっています。F1で活躍するレーシングドライバーの多くがカートレース経験者という中で岩佐選手もカートからレースを始めているところが興味深いですね。

 

2019年、鈴鹿サーキットレーシングスクールに入りフォーミュラに転向後、スカラシップを獲得し自動車メーカー本田の育成ドライバーとしてレース活動に入ります。

 

2020年海外に渡り、フランスのF4選手権でシリーズチャンピオンを獲得、2021年にはF3にステップアップし年間ランキング8位(初出場選手のポイントランキングを争うルーキーカップでは1位)という結果でした。

 

2022年、名門チームDAMSからF2に参戦。この年はポールポジション1回、優勝2回の年間ランキング5位の成績を残しています。

 

そして2023年、昨年と同じDAMSからF2参戦。年間チャンピオン獲得を目標にレースに臨んでいます。こうしてみると、岩佐選手が本格的にフォーミュラのレースに参戦したのは2020年のフランスF4からで、まだ3年しか経っていないんですよね。たった3年でF1直下のF2で良い成績を収めているところからも岩佐選手のレーサーとしての資質がいかに高いかがわかりますよね。

 

岩佐歩夢がF1ドライバーになれる可能性は?

 

岩佐選手はポイントランキングトップに位置しており、F1ドライバー候補の一人であることは間違いないでしょう。

しかし、実際に岩佐選手がF1に昇格するためには様々な問題をクリアーしていかなければ実現は困難であると言えます。

 

果たして、岩佐選手は近い将来レース界の頂点であるF1にステップアップすることができるのでしょうか?その可能性を考察してみました。

 

F1への道は非常に狭き門

現在、F1ドライバーは世界に20人しかいません(F1に参戦しているチームが10チームありそれぞれのチームに2名のドライバーが所属しています)

 

世界中で20人、そう考えるとF1ドライバーになることは非常に狭き門である言えます。

 

F1で走っているほとんどのドライバーはF2経験者であり、かつ優秀な成績を収めた人ばかりです。そんな猛者達が集まるF1へ岩佐選手が行くためには、今年のF2でシリーズチャンピオンになる、もしくは最低でも今年のシリーズ成績で5位以内に入ることが必要になります。

 

どうして、5位以内なの?

 

 

F1に乗るためには、スーパーライセンスが必要だからですよ!

スーパーライセンスとは?

F1ドライバーになるための条件として、レースを運営するFIA(国際自動車連盟)は以下の3つの条項を定めています。

 

  • 「国際A級ライセンス保持者であること」
  • 「有効な運転免許証を持っていること」
  • 「18歳以上であること」

 

この条件に加えて、スーパーライセンスポイントを3年間に40ポイント以上獲得していなければならないというものがあります。

スーパーライセンスポイントとは、世界各地で行われるレース(F1以外)においてシリーズ成績が上位だったドライバーに与えられるポイントです。

このポイントを3年間に40ポイント以上獲得できると、スーパーライセンスの発給資格が与えられます。

スーパーライセンスとはF1へ昇格する実力を持ったドライバーである証明と考えて良いでしょう。

岩佐選手が参戦しているフォーミュラF2選手権で獲得できるポイントは以下のようになっています。

 

【参考】FIA F2選手権 年間成績で獲得できるポイント配分表

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
40P 40P 40P 30P 20P 10P 8P 6P 4P 3P

 

岩佐選手は過去2年間でスーパーライセンスポイントを22P獲得していますから、今年は…

 

そうか!5位で20Pだから合計42P!

岩佐選手なら楽勝じゃね?

確かに、岩佐選手の実力なら5位以上は間違いないと思いますが、

スーパーライセンス=F1ドライバーでは必ずしもないんですよ…

え、なんで?

F1ドライバーになるには運とタイミングも重要

 

世界に20人しかいないF1ドライバーになるためには、ドライバーとしての高い能力を示すことはもちろんですが、運とタイミングも非常に重要になってきます。

当たり前の話ですが、現在のレギュラードライバーの誰かが成績不振でシートを失うか引退しない限りシートに空きが生まれないからです。

F1の中でも実力のあるドライバーはチームと複数年契約を結んでいる場合がほとんどです。現実的に考えて新人ドライバーは下位チームのセカンドドライバーを目指す形になります。下位5チームのセカンドドライバーとなると実質5シートくらい?に絞られてしまいます。

実際に昨年2022年度のF2王者であるフェリペ・ドルゴビッチもF1昇格には至らず、アストンマーチンF1チームのリザーブドライバーを務めながらシートが空くのを待つといった浪人生活を送っています。

F1ドライバーとして通用する実力があるからといって、簡単には昇格できないレースカテゴリーがF1なのです。

 

それに加えて、育成ドライバーの問題もあります。

 

現在、F1チームのほとんどが自分のチームの将来を担う若手ドライバーを育成しています。将来性のある若手ドライバーを自チームの育成ドライバーとして所属させて下位カテゴリーのレースに参戦させているのです。

このため、育成ではないドライバーが育成ドライバーを差し置いて契約するには、誰もが認める結果と実力を周りに誇示する必要があります。

分かり易く言い換えるのなら、周りが放っておけないくらい圧倒的な実力を持つ魅力的なドライバーになれば新人といえども、トップチームからのオファーもなくはないということです。

 

しかし現代のF1においては、かなり困難で非現実的な昇格ルートと言えるかもしれませんね。

 

岩佐選手はF1のトップチーム、レッドブルの育成ドライバーの一人ですから、そういった心配はありませんが、現代F1においてF1昇格へのルートはかなり限定されていると言えます。

 

そういった現実を踏まえた上で、岩佐選手の目指す昇格先はレッドブルの姉妹チームであるアルファタウリになります。

 

現在アルファタウリには、レッドブルとホンダ育成の先輩にあたる角田祐毅(つのだゆうき)とニック・デ・フリースがレギュラードライバーを務めていますから、この二人のどちらかのシートに空きがでない限り昇格はできません。

 

母国ドライバーを応援する身としては、角田選手がレッドブルに昇格して岩佐選手がアルファタウリへ昇格してほしいものですね。

 

加えて今年のF2には岩佐選手を含め合計6人もの若手ドライバーがレッドブル育成として参戦しており、F1へ昇格するためには育成メンバーの中でトップの成績を収める必要があります。

これは絶対条件で、仮に岩佐選手が5位でシーズンを終えたとしても他の育成ドライバーが4位以上でスーパーライセンスを取ってしまったら、岩佐選手は昇格候補から外されてしまうことでしょう。

 

岩佐歩夢の海外での評価は?

 

未来のF1ドライバー候補と呼び声高い岩佐選手ですが、実際に海外ではどれくらいの評価を得ているのでしょうか?

 

岩佐歩夢のドライバーとしての評価は非常に高い

 

結論から言ってしまえば、岩佐選手は海外で非常に高い評価を得ています。それを裏付ける証として2022年はFIAから表彰もされています。

 

2022年アントワーヌ・ユベール賞を受賞

2022年シーズンでランキング5位となった岩佐歩夢は、「アントワーヌ・ユベール賞」と名付けられたシリーズの新人賞を受賞しています。これは、F2で最も活躍したルーキーに与えられる賞で過去には、現F1ドライバーの周冠宇(アルファロメオ)や角田裕毅(アルファタウリ)、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が受賞しています。

 

これまでの受賞者は全員F1への昇格を果たしていることからも、ドライバーの実力を推し量る意味では非常に信憑性のある賞といえるのではないでしょうか。

 

2022年の新人では、今年ウィリアムズからF1デビューしたローガン・サージェントが岩佐選手よりもランキングは上(4位)でしたが、サージェントを差し置いての受賞は大変意味がありました。

実際、この年の岩佐選手はシリーズ後半になるにつれて尻上がりに良い成績を収めており、イタリアモンツァでのフィーチャーレースでは3位を獲得しましたが、レース後の車検で規定違反となり失格になってしまいました。

 

3位で得られた15ポイントを加味すればルーキー最上位となり、選考者はこの点も考慮したのかもしれません。

 

この時、岩佐は同時にピレリタイヤ・アワードも受賞。この賞は、そのシーズンでタイヤの使い方が最も上手だったドライバーに贈られる賞です。このダブル受賞からも岩佐選手が海外でいかに高い評価を得ているのか分かりますよね。

 

今回のまとめ

今回はレーシングドライバー岩佐歩夢選手のF1昇格の可能性と海外での評価についてまとめてみました。

フォーミュラレースの最高峰であるF1ドライバーになるには、実力はもちろんのこと、運やタイミングも重要ですが、とにかく岩佐選手には今年のF2でスーパーライセンスを取ってほしいですね。

シリーズ優勝すれば文句なしですが、岩佐選手ならそのポテンシャルは十分にあると感じます。

世界の舞台で戦う若き才能を全力で応援しましょう!

 

 

 

 

 

 

 

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